Naomi Letter No180 (2024年6月)

Ciao a tutti!

2024年も早や6月。
皆様いかがお過ごしですか?         

インフィオラータの行われたスペッロの町からの眺

そして、イタリアの学校は既に3ヶ月以上の夏休みに突入しました。私の暮らすウンブリア州の学校は6月8日が学年末最終登校日とされていたものの、その週末にヨーロッパ議会選挙があったので投票会場となる次男の高校は2日前の6日が繰り上げ最終日となりました。そうそう、選挙といえば、先週我が家に自治体警察官がやってきて、先月18歳成人した次男の選挙権証を渡されました。

ヨーロッパは本来『ジューンブライド』結婚式シーズンで知られるように、すっきり青空でカラッとした初夏の良い気候のはずですが、つい先日まで特に北イタリアで悪天候による水害が続いたり、気温も低くて肌寒さを感じるくらいでした。ここ数日で一気に夏日となったので、私も慌てて衣替えを済ませた次第です。

イタリアでは有権者一人一人に選挙権証が渡されて、毎回選挙での投票の際には身分証明書と共に持参する義務があるのです。改めて成人したのだと感慨深く思いました。ただし、本人曰く誰に投票したら良いのか全く分からない・・という事で、今回の選挙で初投票とはならない様です。

学年末にはいろいろな行事があるものですが、その一つに私の所属しているコーラスグループと地元中学生のオーケストラのコラボコンサートがありました。
私たちのコーラスグループを率いて下さっているルイジ先生は、元々は私の息子たちも通った地元小学校の子供達にコーラスを教えてくれていた先生でした。

残念ながらコロナ禍にコーラスができなくなり、ルイジ先生は止むなく別の学校のサポート教師に転任しました。その結果地元小学校の児童によるコーラスは無くなり、替わりに姉妹校として繋がった他州の中学校のオーケストラを迎えてそれぞれの演奏を発表するコンサートという形で昨年から再スタートしています

今年迎えた姉妹校は、お隣りマルケ州のカステルフィダルドというアコーディオンで有名な街の中学校です。オーケストラにアコーディオンが入るとまた全然違った構成となり、演奏も流石に素晴らしいものでした。勿論、こちらの中学生たちも素晴らしかったですよ。次男がピアノで所属していたのがもうコロナ以前の4年前までの話なのですね。早いものです。

もう一つ、この時期のイべントとして忘れてならないのがインフィオラータです。
キリスト教カトリックの『聖体の祝日』に花びらで路上に絵を描き、神に捧げるという行事です。復活祭と同じように移動祝日なのですが、今年は6月2日でした。
例年の如くスペッロという街まで朝早くに向かったのですが、年々外部からの訪問者が増え続けているため臨時に設けられる駐車場も事前オンライン予約制となったり、料金も一気に値上がりしてしまいました。私たちが密かに駐車場所としていた場所にまで係員が配置されていて、駐車しようとする車を規制していてびっくりしました。今年は特に外国人グループの多さも目立ち、大型バスやキャンピングカーで大型臨時駐車場はいっぱいになっていました。      
                スベッロの街のインフォラータ

毎年本当に素晴らしい作品に目を見張るのですが、制作参加者は徹夜で制作しているものの、お昼には司教率いる行列がその上を通るのでたった一時の作品なのです。なんて勿体無い!とつい思ってしまう私ですが、その儚さ、その一時だからこそ良いのかもしれませんね。

それでは、またお便りします。
皆様お身体くれぐれもご自愛くださいませ。

Ciao alla prossima!

イタリアのアッシジから奈緒美でした!