Naomi Letter No.177 2024年2月
Ciao a tutti!
皆様いかがお過ごしですか?
立春もすぎて2024年も早や2月末・・順調に急ぎ足で日々が過ぎ去って行きますね。
寒気がやってくる、いよいよ寒くなるぞと言われ続けながらも今の所相変わらずの暖冬です。
本来は冬に雨が多い地中海式気候でありながら、雨が少なくて水不足。
農作物への影響を懸念する声を耳にします。
自然の影響を直接受ける農家の方々は本当に大変だと思います。
実は少し前からヨーロッパでは、農業従事者による大規模なデモが行われています。
イタリアでも数百台規模のトラクターが首都ローマを目指し、EUとイタリア政府に対して抗議活動を
しています。 EUの脱炭素対策や窒素放出の削減、農薬の使用禁止など環境目標『グリーンディール』
による規制、土地の休耕の強要や高騰するコストにより農業従事者の生活はますます苦しくなるというのに、
一方ではEU外から安価の農作物を輸入し続けるなど、農業従事者の不満は計り知れません。
『農産物は土壌から生まれるのであって、研究所で生まれるわけではない!』
『農業と農家に対して尊厳と尊敬を!』
デモに参加しているトラクターには様々な横断幕が掲げられています。
ローマだけではなく各地の主要都市でもトラクターが集結しています。
我が家の近くでもそこまで大規模ではありませんがトラクターによるデモ行進がありました。
今日のニュースによると、ベルギーブリュッセルのEU本部前には1000台のトラクターが集結し、
不満を募らせた農業従事者達がタイヤを積み上げ火をつけるという過激な抗議活動に及んだ様です。
幸いイタリア内の農業従事者によるデモ活動は暴動にまで及んではおりません。
農業従事者の方々の主張はごもっともと思える内容であるのに、暴動になるのは正直残念です。
6月にはEU議会議員の選挙が控えていますが、各国でEU脱会を訴える声も高まってきています。
EUが一体であるのは確かに便利な面もありますが、
一国一国を蔑ろにして全て上に倣えという統制には問題点も多いのですね。
この農業従事者の抗議活動は今後のEUの動きにどう影響が出てくるか、注目したいと思います。
話はガラッと変わりますが、先日の天皇陛下のお誕生日での一般参賀の様子をネットで
拝聴しました。
「皆さん一人ひとりにとって、穏やかな春となるよう祈っております」という陛下のお言葉。
日本という国は、世界の中で唯一、歴史上常に民衆一人一人が大御宝であるというのが
国是であった国なのだそうです。確かに、天皇陛下が国民一人一人の事を祈ってくださるとは
有り難いです。 日本は本当に素晴らしい!
皆様にとって平穏な春でありますように!
それではまた次回!
Ciao alla prossima!
イタリアのアッシジから奈緒美でした!