Naomi Letter No.176 (2024年1月)
Buon anno a tutti!
2024年明けましておめでとうございます
今年も何卒よろしくお願いいたします。
最初に、年明け元旦の能登半島地震で犠牲になられた方々へのお悔やみと、被災された皆様方への
お見舞いを心より申し上げます。
1日も早く、安心してぐっすり眠れる日常を取り戻せますように。
世の中は自然災害のみならず、戦争やテロ攻撃といった不安な情勢が続いています。こういう時こそその不安に
飲み込まれない様に、落ち着いて楽しいことに目を向けながら過ごさないとですね。
『笑い』は最も効果のある健康法だと言わています。
被災地の方々を思うと、自分が楽しく笑うなんて不謹慎だ!という考えが
特に日本人は強いと思うのですが、それだと世界中が益々暗くネガティブになってしまいます。
こういう時こそ『笑う門には福来る』。
福が来てから笑うのではなく、笑いのあるところに福がやってくるのだそうです。
まずは自分自身が、そして家族が、ご近所が、地域が・・と、笑いと福の連鎖をしていきたいものです。
さて、昨年末のイタリア便りでお伝えしたプレゼーぺ・ヴィヴェンテ(人々によるキリスト誕生シーン)ですが、
最終日の1月6日に見に行く事ができました。
午前中は小雨が降ったり天候の不安もあったのですが、無事最終日のパレードも含めて開催されました。
プレゼピオ(キリスト誕生シーン)は、アッシジの聖フランチェスコが1223年に初めて行ったと言われています。
2023年のクリスマスで正に700周年だったのです。元々アッシジ市に属する地区で、伝統として盛んに行われていた
プレゼーぺ・ヴイヴェンテでしたが、コロナ禍で開催中止を余儀なくされてしまいました。
このプレゼーぺ・ヴィヴェンテ700周年を期に、少しリニューアルされて再開されたのでした。松明など炎による
灯りの中で、ひとときのタイムスリップ気分を味わうことのできるこのプレゼーぺ・ヴィヴェンテは、教区内の
信者の人たちの参加があってこそ。
最終シーン、キリスト誕生シーンの聖母子役を司るのは、実際に半年以内に出産した母親とそのベビーが担うことに
なっています。いくら期間限定で数日のみとはいえ、日没後から開催時間内をセッティングされた馬小屋で過ごさ
なければなりません。日本では考えられないことですが、きっと名誉なことなのでしょうね。
なかなかこの炎の灯りのもと、しかも夜なので写真に収めても後から確認するとボケボケだったりというのも
多かったのですが、少しでも雰囲気がわかっていただけそうな写真を添付しますね。
聖フランチェスコも生まれた当初から聖人らしい人生を歩んでいたわけではありませんでした。
それでも改心してからは誰よりも自然を愛し、生きとし生けるもの全てを愛し、全ては神の創造物、すなわち兄弟姉妹で
あるという考えに至ったのです。パレスチナの地にも赴きその美しさに魅了され、アッシジから100km弱のグレッチョの
町にパレスチナを重ね、好んでよく訪れていたことで、その土地で最初のキリスト誕生シーンを行なったと言われます。
そんなパレスチナの地を巡って争いが絶えず、争いを収束させるためにさらに武器や兵士を送り込んで・・皮肉なものです。
例年よりも気温が比較的高く、暖冬と言われているイタリアで、ご近所の大木ミモザが今にも咲き出そうになっているのに
気がつきました。それでも大寒はこれからですし、安心はしていられません。
皆様くれぐれも体調管理に気をつけて、ご自愛なさってください。
それではまた次回!
Ciao alla prossima!
イタリアのアッシジより奈緒美でした!