Naomi Letter No171(2023年8月)
Ciao a tutti!
皆様、いかがお過ごしですか?
日本もイタリアも酷暑と言われる8月でしたが、そんな8月もあっという間に過ぎ去り2023年も残す
ところあと4ヶ月となりました。
私の暮す中部イタリアでは、つい2・3日前までは日中の気温が40度近かったのに、月末悪天候と
なって最高気温21度と急激に冷え込みました。
ずっと乾燥していたために山火事の危険性から屋外でのバーベキューを禁止する条例が出された程です。
それが今度は悪天候で雷雨・雹・暴風雨の心配・・特に北イタリアの被害が深刻です。
全国的に心配されているのが特に農作物の影響で、既にオリーブの今年の収穫はかなり減るのでは
ないかと予想されています。
さて、日本では広島の原爆投下の日にあたる8月6日、このウンブリア州のフォリーニョという街で
イタリア空軍発足100年を祝う航空ショーが行われました。イタリア国旗から“三色の矢”と言う意味の
“フレッチェ・トリコローリ”は、イタリア空軍所属のアクロバット飛行チームの呼び名です。
日本も台風の被害があちこちありましたし、世界規模でもハワイのマウイ島での大火事など大きな
悲しいニュースが跡をたちません。被害に遭われたすべての地域の方々にお悔やみおよびお見舞い
申し上げるとともに、心からお祈りいたします。
フレッチェ・トリコローレによる
航空ショー 市長によるグライダーのアクロバット飛行
メノートレの滝
イタリア空軍発足から100年となる2023年の記念式典として、今年はイタリア全国の州都を通過飛行もしくはイヴェント航空ショーで訪れるというイべントが企画されているのでした。今回のウンブリア州での航空ショーの間は、我が家のすぐ近所のペルージャ空港が停泊地となっていました。イタリア空軍のホームページには、何よりこの100年間支え続けてくれた『国民への感謝の意』を表してイタリア全国を御礼訪問すると紹介されていて、なんだか感動してしまいました。
当日は、飛行の直前にちょっと雲行きが怪しくなりパラパラ雨も降り出したのですが、フレッチェ・トリコローリ登場の前座として現在のフォリーニョ市長のアクロバット飛行も披露されて市民を始め鑑賞のために訪れたおそらく3万人以上という観客が大歓声でした。
このフォリーニョ市長ステファノ・ズッカリーニ氏は、初めて知ったのですが世界で初めてアクロバット飛行用グライダーパイロット免許を取得した障害者なのだそうです。事故で足が不自由になり、それまで取り組んでいたスポーツを全て諦めなければならない状況になった時に、友人を通してグライダーの世界を知り、誰もが信じていなかった夢を実現した人物だと言うことでした。
世の中、身近にも知らない事が沢山あります。このフレッチェ・トリコローリのイベントはいつも最後にパヴァロッティの“誰も眠ってはならぬ”がかかりクライマックスとなるそうなのですが、それがまたとても感動的でした。戦争とは無縁のまま平和のために、こういう飛行を続けてほしいと心から願います。
今年は全般的に、短くて近場のバカンスで済ませる人達が多かった様です。(ちなみに我が家はどこにも行かずじまい)その為か、8月中の街中の交通量もそれほど少なくなっていると感じませんでした。それでも学校の送り迎え渋滞がないだけでも交通は円滑ですし、企業にとってはまとめて休みの所もあったので、一年で最も道路が空いている時期だったと思います。
それなのに!!!
殆どの人が仕事に復帰するだろうというこの8月末になってから、州都ペルージャの環状線バイパス上での工事が始まり早速大渋滞です。バイパスの出入口も気をつけないとクローズされていて回り道をしなければならず、自宅から18km先の勤務先に通っている友人は、“往きも帰りも大渋滞の上に遠回りしなきゃで60km以上も走る事になり、その分余計にかかるガソリン代は一体誰が心配してくれるの?”とカンカンに怒っていました。日本は1ℓ180円台で高い!と言われていますが、今のレートで換算するとイタリアのガソリン代は1ℓほぼ300円近いです。イタリアってなんでこうなのでしょうね・・。学校が始まる前にはなんとか工事が終わってくれる事を願うばかりです。
気候の変化で風邪が流行っている様です。
皆様くれぐれもお身体ご自愛くださいませ。
Ciao alla prossima!
イタリアアッシジから奈緒美でした。
。