Naomi Letter No193(2025年7月)

Ciao a tutti!

暑中お見舞い申し上げます!
皆さま、いかがお過ごしですか?

日本の学校もやっと(?)夏休みですね。
我が家も先月無事高校卒業となり、すでに夏休みに突入している次男に続き、
トリノで大学生活をしている長男も今期の試験を修了して、12日に帰省しました。久々に家族4人と1匹が揃い・・などと言う暇もなく、まずは次男がギリシャのザキントス島へ、その3日後には長男がスペインのバルセロナへと、それぞれ仲間との7泊8日のバカンスに出掛けて行きました。

7月末の現在は既に二人とも帰ってきてはおりますが、それぞれ国外ながら身分証明書さえあればパスポート無しで、1時間半程のフライトで行けてしまうのですからありがたい話ですね。とは言え、それなりに費用はかかりますから私と夫はバカンスと無縁で通常生活続投です(涙)。

相変わらずのユーロ高で、日本に旅行に行くイタリア人も益々増えています。ご近所や知り合いの中にも日本に行く、行ったという話を度々耳にしますが、長男の友人の一人F君がこの8月に親戚一同で日本旅行に出発するそうで・・。それも、84歳の祖母も一緒だと言うので一気に心配になりました。

イタリアも最高気温40度を記憶する暑さの日々はありますが、湿度が日本ほどはありません。もし計画前の段階で相談されていたら、この時期の日本はお勧めしないと伝えたのですが・・。せっかく日本に行くのであれば、より好きになって帰ってきて欲しいですから。ただただ熱中症対策をしっかりして、無理する事なく楽しんでくれる様祈るばかりです。

さて、8月というと広島と長崎の原爆記念日、そして戦後80周年の終戦記念日を迎えますね。誰もが平和を祈っているはずなのに未だにこの世界から戦争はなくならず、ニュースでは戦地の悲惨な状況を毎日のように目にします。

トラジメーノ湖畔のパッシニャーノにて行われていたお祭りのフィナーレを飾る花火
夜中24時に打ち上げられると言うのがイタリア時間

ヘルパーに通っているお宅の97歳のパパさんは、記憶力がとにかく良くて驚かされる事が多いのですが、ご自身の子供時代の話や戦時中にイギリス軍やドイツ軍が駐屯していた頃の貴重な話を時々伺っています。
イタリアもかつては子沢山で、パパさんは6人兄弟、ママさんは5人兄弟の家庭でした。当時小学校卒業後勉学を続ける割合は少なく、パパさんも10歳の頃からご近所の靴職人のお手伝いをしたり、煉瓦製作所で原料となる土などを運んだりしていたそうです。戦争のニュースを見る度に『自分は学歴はない。でも常に何か世の中の為になる様に働いた。考えてみたらおかしくないか?戦争を企てるのも戦争のための武器や戦車開発をしているのも、みんな学歴があって賢人と言われる人たちなのだから。』と口にします。ごもっともです。

10月で卒寿を迎えるママさんは、『昔はみんなが同じ様に貧しかったから協力し合う事が当然であったし、分け合うという事も自然に出来た。今みたいに物質的な豊かさはないけれど、良い社会だった。それが今は自分さえ良ければ良くて、人や周りよりも抜きん出ようという人が多すぎる世の中になってしまった気がする。』と言います。ママさんの子供の頃の話を聞くと、私自身も子供の頃の古き良き昭和の頃と重なったりします。

ウォーキングルート上のとうもろこし畑のとうもろこしが、日に日に成長しているのを目にしながら、子供の頃父方の祖父母の家で夏休みを過ごし、祖父母と一緒に畑に行って収穫してきたスイカやとうもろこしを、縁側で従姉妹揃って食べた記憶が懐かしく蘇ります。先日、その様な懐かしい思い出話をしている中で、今の子供達は大人になった時に何を懐かしく思い出すのだろうかという話になりました。イタリアも日本も・・です。

朝のウォーキング中に見た彩雲。囲いの中はペルージャ空港

という事で、今回はこの辺で。
皆様どうぞ、体調管理をしっかりなさって引き続きお元気で夏をお過ごし下さいませ。

CIao alla prosshima!

イタリアのアッシジから奈緒美でした。