Naomi Letter No182(2024年8月)

Ciao a tutti!

皆様、いかがお過ごしですか?

8月も残りわずか・・。
今年の中部イタリアの夏の暑さは、それはそれは厳しいものでした。

勿論、年々歳を重ねているので、体力的に比べること自体が難しいのかもしれませんが、
それにしてもこんなにしんどく感じた夏はかつてありませんでした。

  アドリア海         スイカ農家      暑いので冷たい所を探すミル             

この夏我が家ではいったいいくつスイカを消費したでしょうか(笑)。
車で20分位のところにスイカ農家さんがあり、毎年調達させていただいています。
日本でよく見る丸いスイカの他に、こちらでメジャーなのが長細い俵型のスイカ。
スーパーや八百屋さんでは切って売ってくれますが、そこは丸ごとの取引なので、
時には14-15kgという大きさのものを数個車に積んで帰ってきた事もあります。

我が家にはその細長いスイカを丸ごと入れられる様にと大きな冷蔵庫もあるのですが、
大概はすぐに食べやすい様にサイコロ状にカットして、容器に入れて冷蔵します。
7月末に長男が帰省して家族4人暮らし。
暑さの厳しい時には特に、あっという間にその容器が空になっていきます。
因みに一番価格が下がった時には1kgあたり45セント(約75円)程でした。

夫が仕事でフィレンツェの方に行った帰りに、よくあるスイカやメロンの切り売り屋台で
スイカを頼んだら一切れ3ユーロだったそうです。
『ぼったくりだ~!』と言っていましたが、商売ですしね。
それでも欲しいという方がいるのですから。

さて、7月末の話になるのですが、とても貴重な体験をしました。
それは、我が家から50kmほどの地区で夏休み中の子どもたちのサマーキャンプを主催している
ところから、子供達と一緒に日本食を作るワークをしたいのだけれど
協力してもらえないかというお声がかかったのです。

 書道もどき          手巻き寿司           2024年8月19日 満月

たまたまその地に引っ越して行った元ご近所さんが、私を紹介してくれたのでした。
ご近所の子供達にふるまったり手巻き寿司を一緒にした事はあっても、
実際料理教室的な事をするのは初めてです。しかもそのスタッフさんも皆さん初めましての方々。
慣れないキッチンで限られた時間で何ができるか・・。

実際には、自宅から炊飯器を抱えていくことにしてお米は炊飯器で炊き、
具材を用意して並べて、子供達にはそれぞれ半分に切った海苔で好きな具材で太巻きを作ってもらいました。
それが子供達上手に巻くんですね〜。
私は見本を見てもらいご飯の量や具材の置き方くらいは話しましたが、
できるだけ自由に好きに挑戦してもらうようにしました。

そしてもう一つはどら焼き。
アニメドラえもんのおかげでどら焼きは有名なのです(笑)。
あんこは自宅で炊いていき、スタッフさんにどら焼きのカステラ部分を焼いてもらい、
子供達はあんこを挟んで成形係です。これもとても喜ばれました。
料理をしたものはスタッフさんと子供達揃っての夕食会で食べることになっていたので、
お好み焼き(私のアレンジはキャベツ焼きですが)も追加で作りました。

日本の文化に触れるというテーマだったので、子供達が料理教室中にも色々私に質問をしてきたのですが、
この日一番予想外のびっくり質問は、『日本では食事中にゲップをしても良いの?』というものでした。
どこからそういう情報を得るのでしょうね(笑)。

料理タイム以外にも、書道擬きで黒の絵の具と水彩画の筆が用意されていて、
それで名前をカタカナで書く体験をしたり、折り紙好きなスタッフさんが折り紙を教えていたり、
私が自宅から持っていたったけん玉もかなり盛り上がりました。
お別れ時に折り紙に私の名前を書いてプレゼントしてくれる子がいたり、
日本語で“ありがとう”と言ってくれたり、ハグしてくれたり。
スタッフさんもみなさんとても喜んでくださり、おかげで心がとっても温かくなる体験でした。

イタリアに暮らして30年以上になる私。
こうやって架け橋になる様な活動をもっともっと行っていきたいとつくづく感じています。
では今回はこの辺で。

暑さもまだまだ続きそうですが、加えて台風など天候にも注意が必要になりますね。
何卒皆様ご自愛くださいませ。

Ciao alla prossima!

イタリアのアッシジから奈緒美でした!