奈緒美のイタリア便り

No152
(2022年1月)
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Buon Anno a tutti!
遅ればせながら、
皆様、2022年明けましておめでとうございます!
今年もどんな逆境にも負けることなく
健康で笑顔で一年過ごしていけますように。
また一年、イタリアからのお便りをお届け出来たらと思います。
引き続きよろしくおねがい致します!
 
昨年末の年越しは、それはそれは賑やかでした。
感染状況を心配して自宅で家族のみで過ごしている人が多かったものの、だからこそその鬱憤をはらしたかったのかもしれません(笑)。
毎年爆竹やら花火やらとそれなりに賑やかではあるのですが、今回は1時間近く鳴り止まず、ただでさえ年末から霧が濃かった我が家の辺り、煙なのか霧なのかわからない状態でした。 そんな状況下、毎年私が心配になるのは動物たちのことです。
我が家の愛猫ミルタも、年末年始も仕事だった夫と共に大晦日の日も早々にベッドに行って爆睡状態でいたところ、爆竹やら花火の音が聞こえ始めた途端に怖がって隠れてしまいました。
(正直全く起きずに寝続けていた夫はあっぱれです!)
このパンデミックを吹き払おうと言う人々の想いや願いも込められているのは分からなくはありませんし、花火は綺麗で喜べますが、爆竹に関しては全く理解できません。
そして案の定、元旦のニュースでは花火や爆竹による事故で病院に運ばれた人の数が告げられていました。
ちょっと不謹慎な例えかもしれませんが、何だか毎年日本でお正月のニュースになるお餅の被害者みたいです。
伝統行事で、でも毎年必ず病院に運ばれる人がいて、注意を促されるけれどやっぱり起きてしまう・・
   長男は、年越しを仲間15人くらいで過ごそうと計画していたのを直前にキャンセルしました。
   政府がレンタルスペースみたいな場所でのパーティなどを禁止したので、若者たちが企画した多くのイベントは   中止になったのですが、長男のケースのようにたまたま家族や親戚の空いている持ち家があるという仲間がが   いたりすると、あくまでも少人数でプラス簡易検査をして陰性を確認してからという条件で集まる事が出来たわ    けです。その結果、その2日後3日後と陽性者が徐々に出初めて、結局年越しに集まった全員が一週間以内に   陽性となりました。
このケースからも分かるのですが、問題は潜伏期間が1週間近くある場合もあると言うことですよね。今現在、我が家の親戚やご近所や息子の仲間達など、とにかく陽性である人が多くて全く驚かなくなったくらいですが、その殆どはワクチンの3回目接種を終えています。
となると、余計にイタリアで強行されているスーパーグリーンパス政策(スーパーグリーンパスはワクチン接種者若しくはコロナ治癒者にのみ発効)って意味あるのかなという疑問が深まるのですが、そんなことを言っても始まりません。
2月1日以降、イタリアでは50歳以上は仕事をしているしていないに関わらず、ワクチン接種をしていなければ違反として罰金対象となりました。ワクチン接種のみがこのパンデミックからの脱却だという事です。
該当する私は、それが決定する前に第一回目を次男と一緒に摂種したのですが、スーパーグリーンパスは摂取後15日目から有効となるので、この間はバールでコーヒーを飲む事もできない状況でした。 
1月20日、次男の潰瘍性大腸炎の定期治療日で病院に行ったのですが、治療を始める前には病院でPCR検査を受けさせられます。その陰性結果が出るまでひたすら待ち、出てから治療開始となるのです。前回までは病院入口で体温を測られたり、生年月日や電話番号を聞かれてサインをしてから入館というチェックでしたが、今回は付き添いの私のグリーンパス掲示を求められました!
そして、つけていた外科用マスク(日本でも見られる一般的な不織布マスク)ではなくFFP2という立体型マスクをつけるようにと注意を受けました(汗)。次男は登校時のバスの中がFFP2マスク必須なので既に持っていて、バス停まで車で送る際に万が一次男が忘れた時の為にと予備をバッグに忍ばせていたのが幸いしました。グリーンパスを掲示する代わりに電話番号も生年月日も聞かれることは無くなりました。QRコードとなっているグリーンパスをスキャンすれば、そのくらいの個人情報はしっかり読み取れますからね。便利というべきなのか、もはやプライバシーなどというものはない管理社会で恐ろしやというべきか。
と、ついつい2022年もこんな話題で出発で恐縮です。
ですがこれが実際私の住むイタリアの現実なのであります。
さて、どんな一年になるでしょうか。
まぁ、1月20日の出来事も視点を変えれば、私のワクチン接種の時期がちょうど良く(万が一15日を経過していなければグリーンパス不所持とされ、となると次男の治療はどうなっていたでしょう?)、FFP2マスクもたまたま予備が手元にあり、そして更に治療中外を見たら土砂降りだった為、少し離れた場所に車を停めた私は“これは車までずぶ濡れになるぞ”と覚悟していたら治療が終わる10分前くらいに雨が止んでくれたりと結果的には全てラッキーでした。 
という事で、2022年絶対良くなると信じて、元気に明るく進んでいきましょう!
まだまだ寒さが厳しくなりそうです。
皆さま、お身体くれぐれもご自愛くださいませ。
Ciao alla prossima!
イタリア・アッシジから奈緒美でした!